12/23/2015

スター・ウォーズ フォースの覚醒 ネタバレあり感想

近日中に今度は4DXで観てこようと思っております。
今回はジョン・ウィリアムズによる音楽が冴えないという声がちらほら聞こえてきていて実は私もエンドクレジットを観ている間も背後に流れている曲に「これが今作のテーマ」と言えるような耳に残りやすいフレーズに欠けると感じてたのですが、原因の一つにサントラの発売日が映画公開日と同じだったというのがあると思います。
以前の三部作ではどれも事前にプロモーションビデオが公開されてそこに作品毎のテーマとなる曲が乗っていました。エピソード3の曲であるBattle of Heroesは世に出たときは今回の曲はあまりぱっとしないという声が多数を占めていました。が、ビデオを観たり事前にCDを聞いているうちに評価が変わり今やエピソード3を代表する名曲と評されるようになりました。その意味では今回の状況は曲には不利とも言えますが耳に馴染んでくるとレイのテーマはかなり良いと思えてきます。音楽の指揮にゲスト指揮者としてグスターボ・ドゥダメル(Gustavo Dudamel)がクレジットされています。A John Williams Celebrationで指揮をした方ですね。

さて、ではそろそろすでに観た人も増えてきたでしょうから、このあたりでネタバレありの感想です。ネタバレなしの感想はこっちにあります。映画を未見の方はそろそろ引き返して下さい。

今回、ミレニアム・ファルコンの出し方にまずやられました。中に入れば懐かしの内装、チェスゲームのテーブルまで出し、かつてはルークが座った射手用のシートの再現具合などこの数分だけで昔からのファンは懐かしさ全開のはず。

エピソード7を褒めるレビューの中で少なくない人達がさらっとエピソード1〜3について悪い意味で言及していて、あぁやっぱりみんなあまり好きではなかったのだなと再確認出来ましたが、あれは描かないといけないこと辻褄を合わせないといけないことがあまりにも多かった点はとても大変だったろうと思います。しかもファンにとっては起こることは全てわかっているわけで驚きがない。パルパティーンが皇帝になることだって1977年の段階ですでに設定として存在してましたから謎ではなかったですしね。それでも最後の対決の場所となる火山がスクリーンに映ったときには、遂に30年以上語られていたエピソードが遂に目の前に展開されるのだなと感慨深かったですが。
それでエピソード7。見終わっても疑問が増えるだけでほとんど何も解決しないのが、らしくて良いです。そもそもレイって何者なの?(まぁ本作の展開からして噂通りなのでしょうが)、カイロは両親との間に何があって、そしてベイダーが実行しようとしてたプランを引き継ぐって何? しまってあったルークのライトセイバーって何故あそこにあるの? だって、あれって最初のやつですよ。エピソード5で腕を切られちゃったときに一緒に落ちていった方。そしてスノークってどんな存在?・・・あれ、ホログラムだと凄い大きいですが次作で実物が出てきたらヨーダくらい小っちゃかったらちょっと萌えですね。ないと思いますけど。
スノークはダース・プレイガス説が有力ですね。エピソード3で語られたダース・シディアス(<皇帝のパルパティーン)の師匠。覚えてない人もいるかもしれませんが生命を想像することが出来、死を欺く術を手に入れたものの弟子のシディアスに殺されてしまった、と言われているシスです。プレイガスはHasbroからフィギュアが出ているのでその姿も確認出来るのですがなかなか似てます。あと、エピソード3で彼について語られているときの曲が今回のCDに収録されているスノークという曲と似ているのもポイントかと。

ここでもはやご存知の方もいるでしょうが小ネタを二つ。一つはあの007のダニエル・クレイグが出ているという話。といっても顔は映りません。トルーパー役なので。レイが捕まってしまってるときに彼女にコントロールされてしまって鍵を外してあげるトルーパーが彼です。なのでI'll tighten those restraints, scavenger scum.というセリフ付き。たまたまスペクターの撮影も同じスタジオだったのでちょっと出てみたってことらしいです。
もう一つはレイがルークのライトセイバーを手にしてフラッシュバックを得るところ。オビ・ワンの声でRey … these are your first steps,というセリフが聞こえます。これ、these are your first steps.は若かりしオビ・ワンを演じたユアン・マクレガーの声でこのために録音されたそうですが最初のReyはアレック・ギネス。といってもアレック・ギネスはすでに亡くなってしまっています。どうしたかと言うと過去のシリーズのセリフのAfreidから切り出したそうです。
ヨーダの声も中の人のフランク・オズが新たなセリフを録音したそうですがこちらは結果的には既存の音源を使ったとのことです。

そんなこんなで何の疑問も解決しないエピソード7ですが2017年5月27日には多少のヒントをスクリーンで観られるかもしれません。

12/19/2015

時間厳守のマジック 〜タイムキープの仕方〜

たまに、しっかりちゃんと働いているの?疑惑が上がります。毎日遊んでるだけなんじゃ?と。そこでたまには仕事の話。先日、立食パーティーで各テーブルを回ってクロースアップマジック(テーブルマジック)をご覧頂くという仕事をさせていただきました。
このような場合、一テーブル終わるごとに準備に戻ったり出来ませんから一々準備に手間を要しないもの、また、演技終了で速やかにテーブルを離れられるように構成を組むことなどを考えますが、テーブルごとの時間も大事な要素です。
大抵、パーティーで全体のタイムテーブルは決まってますから次のイベントに影響ないよう時間通りに終わることが要求されますし、各テーブル同じくらいの時間でないと不公平感が出てしまいます。最初で時間をかけすぎて最後の方のテーブルでは1演目だけさっと手早く、のようになってしまうのは避けたいところ。


私、結構、演技時間のタイムキープには自信があるのですが、今回は特に時間について何度も念を押されまして、そうなると却って心配になったりして、まぁ、それぞれのテーブルできっちり5分というのはお客様のリアクションも様々なので現実的には無理がありますが3テーブルで15分、それぞれの誤差30秒未満、なんていうのは可能だと思います。
タイムキープのために何をするかというと・・・と、勿体ぶっても特に秘密の方法があるわけでなく腕時計をします。はい。普段は腕時計をしていないのですがこういうときは一応念のため。そして演技の中に一箇所で良いのですが腕時計を見るポイントを作っておきます。袖を改めるときでも良いですし、トランプを一枚選んでもらって「私が後ろを向いている間に皆さんで表を確認して下さい」と言うタイミングでも良いです。但し各テーブルで同じタイミングにしておく方が自分に混乱が生じづらいと思います。
慣れている演目であれば大体同じ経過時間を指していますからそのままのペースで演じれば良いという目安になりますし、少しずれていれば調整をすれば良いわけです。どう調整するかはそれだけで長くなってしまうのでみなさまお好みの方法で。
唯一、危険なのは最初に割り算を間違えたとき。全体時間÷テーブル数を間違えるというね。罠は常に思わぬ所にあり。

12/18/2015

スター・ウォーズ フォースの覚醒 ネタバレなし感想

今の世の中、映画が公開されて時間が経てば経つほどネタバレを目にするリスクがどんどん上がります。なので出来るだけ早めに観ておこうと早速観てきました。しかも今回は事前情報を全く入れず。なのでストーリーの断片も、設定も、ファンの間で噂されていること議論されてる疑問も何も知りませんでした。


ここまで何も情報を入れなかったスター・ウォーズは初めてです。EP4は当時かなり話題になりテレビでも宣伝してましたし子供向けの雑誌も特集を組んでいましたからそれらが目に入ってきました。以降、EP6とEP7は映画雑誌などで事前情報に自ら手を出してましたし、EP1~EP3はインターネットの時代となり色々な情報が一段と手に入りやすくなりました。
しかしそれらはまだまだ情報と言ってもコントロールされた限られた情報でしたが今や時代は変わり、少しその気になればかなり詳細なことがわかってしまいます。Appleの新製品だって事前リークがとても正確で、新製品の発表会で驚きに出会うことも少なく、どちらかと言えばすでに知っていることの確認作業になりつつあります。
今にして思えばEP1の公開前はとても良い時代だったと思います。EP6が終わり、もう続編はないと思っていたところに10年以上ぶりに新作のニュースが流れ、公式サイトが小出しに情報をリリース。なかなか核心を突く情報は出てこない中、それでもファンはたった一枚の写真の隅に写っているものから映画の設定を読み解き、撮影現場の写真の機材や俳優達が撮影のために身に付けているものから何のためのシーンかを推理し、映画の内容を色々と議論していました。この、わかりそうでわからないという距離感が気分を盛り上げるのにとても有効に機能していました。

今回情報をシャットアウトできたのはもともとあまり興味がなかったのも大きいと思います。やっと予告編にジョン・ウィリアムズの曲がしっかりと乗ったときに急にやっぱり見ようと思ったのでした。曲の力は偉大です。

で、そんな知識ゼロの状態で観てきましたが期待以上のものを観ることが出来ました。すでに知っているキャラクター、宇宙船、その内装や過去のシーンを彷彿させるシーンに出会ったときに抱く感覚は旧三部作への思い入れの大きさによって違うと思いますので、それだけで「おお!」と思ってしまう私は平均的な観客層から外れていると思いますが、上映終了後の劇場の雰囲気もなかなかみなさん満足していたようです。旧三部作のリアルタイム世代とは思えない人も多かった、というかむしろそっちの方が多かったと思いますが「もう一度観たい」とか「親にも観た方が良いって言わなきゃ」とか言っているのが聞こえてきましたから独立した映画としても楽しめる出来になったいるのだと思います。このあたり、EP1上映終了直後はみんなが疑問を口にしていたのとは対照的です。まぁ、EP1〜EP3は辻褄を合わせながら描かなくてはいけないことが多すぎたという不利な点はあったと思いますが、そもそも描き方が整理されていなく、それなのに新たな要素も加えようとしてしまってそれが裏目に出た感がありますからね。あれ。そうそう、馴染みのものを出すときの出し方もじっくり「ため」があったり不意打ちがあったりと見せ方が考えられています。あと今回は極力CG使用でなくて実際の人やセット、ミニチュアでやっていることもプラス要素です。
さて最後に1つ。BB-8がとてもかわゆいです。あの移動の仕方はR2-D2の反省が反映されてるんでしょうかね?(当時はあれしか手はなかったと思いますが)BB-8は人の歩く速度と同じ速度で移動出来るので見ていて安心。R2-D2は人の方が意識してゆっくり歩かないと置いていかれそうになったり、シーンが長いと「だんだん距離が開いていく〜」とこちらが不安になりましたが今度はストレス・フリーです。
では今回はこのあたりで。ネタバレありの感想はまた別に書くことにします。

12/17/2015

A John Williams Celebration Blu-ray

先日、ホームシアター機器のデモを覗きに行ったところ使っていたディスクの1つがこの、A John Williams CelebrationのBlu-rayでして、「え?こんなのあったの?」と。知りませんでした。それで早速オーダー。このディスクはロサンゼルス・フィルハーモニックが本拠地であるウォルト・ディズニー・コンサート・ホールで演奏したジョン・ウィリアムズのトリビュートコンサートを収録したものです。


指揮はグスターボ・ドゥダメル(Gustavo Dudamel)、そしてヴァイオリンにイツァーク・パールマン(Itzhak Perlman)が参加しています。パールマンと言えばシンドラーのリストの主題を演奏した当人。
全体的にこの映像のカメラワークは「このフレーズを奏でているときの演奏者の様子が見たい」という気持ちをあざといくらい叶えてくれる方向で、好みは別れると思いますがなかなか楽しめます。
そして最後はなんとジョン・ウィリアムズ本人の指揮による帝国のマーチ(ダース・ベイダーのテーマ)。私、本人が一曲丸々指揮している姿を初めて見ました。なんかね、「わ〜、本人だ!」と思うわけですよ。もうこれだけで買う価値ありの一枚でした。

11/26/2015

バック・トゥ・ザ・フューチャー・イン・コンサート

東京国際フォーラムで開催されたバック・トゥ・ザ・フューチャー・イン・コンサート(Back to the Future in Cancert)に行ってきました。公開30周年記念のイベントでして、BGMをオーケストラの生演奏で映画にシンクロさせて上映するスタイルです。


最初にこのようなスタイルを知ったのはE.T.の20周年ワールドプレミアがあったときで、このときにはあのJohn Williams自らが指揮をしています。そしてこのときの音声はその後リリースされたDVDの付録音声として収録されました。
いずれ機会があったらこのスタイルの上映を体験してみたいと思っていたのがやっと今回叶ったというわけです。私、スター・ウォーズは人に勧めるのをためらう部分も大きいのですが、バック・トゥ・ザ・フューチャーは安心して誰にでも勧められる映画です。久しぶりに観ましたが伏線の巧みさ、それが後の出来事と繋がったときの気持ちよさ、画面の隅にたまに表れる初見で気付く人はほとんどいないのではないか?と思われる遊びとこだわり。そして何よりストーリーも音楽も良く出来ています。
今回の上映では音楽のパートが若干増えていまして、オリジナルでは音楽がなかった箇所にも音楽が振り分けられています。映画作品として考えればここにこんな曲はいらないのでは?と感じる人もいると思いますが、今回のこれは上映イベントであると同時にコンサートイベントでもあるのでこれで良いと思います。
すでに何度も映画を観ているのでどこで曲が入って、どのタイミングで曲のクライマックスが来てというのを案外覚えてしまっているのですが、ちゃんとぴったり一致するのが心地よいです。あまりに記憶との違和感がなさ過ぎてうっかり生演奏であることを忘れてしまうことがあるほど。これ、演奏する側にとってはかなり負荷の高い演奏なのではないかと思います。少しのずれも許されませんから。
今後はこのような映画の楽しみ方も増えるのかもしれません。来年にはレイダースとE.T.の上映イベントがあるそうです。

11/04/2015

スターウォーズ・フィルム・スペクタキュラー

JWFCフィルムハーモニック管弦楽団によるスターウォーズ・フィルム・スペクタキューラーを聴きに行ってきました。全6作からの音楽の演奏です。
MCを務めた神尾保行氏によるとスターウォーズの音楽を演奏するのは楽器構成が大変で今回の音楽アドバイサー戸田信子氏がロンドンフィルの知り合いに、今度日本でスター・ウォーズの音楽をフル構成(といってもDuel of Fatesのコーラスはなし)で演奏すると伝えたら「日本人はクレイジーだ」と返ってきたとか。
以前にStar Wars in Concertを観ましたがあのときは映像に合わせて音楽を演奏するという趣旨でしたので目はスクリーンに向いていました。なので、楽器の演奏や指揮に目を向けてこの音楽を生で聴くのは今回が初めて。



20世紀フォックスのファンファーレからメイン・タイトルに入るのですがこのメインタイトルの出だしはフォックスのファンファーレから上手く繋がるよう音が作られているので、次のディズニー配給のスター・ウォーズではどうなるんでしょうね?

さて、ジェダイの帰還からジャバ・ザ・ハットという曲を演奏したのですが曲中にチューバのソロがあります。あれね、凄いですよ。延々と。CDで聴いてるときは曲の一部として何となく聴いてましたが実際見ると大変そうだな、と。そばに医師と看護師が控えてていいレベル。

そして、休憩を挟んで新三部作に入ります。ここで指揮の山下伸介氏やコンサート・マスターの金子昌憲氏等がジェダイの格好で登場。そういえば休憩中にステージ上で楽器の移動する人達がトルーパーのかぶり物してずっと作業してたんですが、あれ、視野狭くてひやひやしました。
で、神尾氏が曲の解説でジャージャーの話をするときにさらっと「例の」ジャージャーの・・・と言ったのが印象的。あぁ、ここでもこういう扱いなのね。
運命の闘いはコーラスなしでの演奏でしたが、もうこれは名曲です。当時、この曲が紹介されたされ方も良かったと、というか得してる思います。まだインターネットで情報が容易には得られなかった時代、スターウォーズの新作が作られるという話にファンは少しでも情報を得ようとネットを隅々まで探し、たった一枚の写真からどんな世界が繰り広げられるのか想像をふくらませ・・・、そんなときに満を持して公開されたのが運命の闘いを使ったミュージックビデオで、メイキングの様子や映画のシーンの断片に興奮したものです。
今だったら情報を探そうものなら、うっかりかなり正確なネタバレを見てしまうリスクの方が高いですから、期待や渇望がギリギリの所で一線を踏み越えないでいられるよき時代でした。

ちなみに、エピソード2からはアクロス・ザ・スターの一曲のみ。あ、やっぱりこの映画の扱いは曲でもこんな感じか。この曲は綺麗な曲なのに逆に映画のせいで損しているのではないかと。エピソード2にはラブストーリーの要素も入ると聞いて「おいおい」と思ったものですが不安はそれを上回る形で見事に的中。曲と映像がリンクしてしまっているので、曲を聴く度にあんあシーンやこんなシーンを思い出してしまいいたたまれなくなることがあります。あ、映画での最後のヨーダの活躍は良かったですよ。やっぱり強かったんだ、と。いえ、疑ってませんでしたけどね。

エピソード3からはBattle of the Heroesが聴けて良かったです。今作のミュージックビデオがこの曲でしたが確か当初はファンの間での評価は芳しくなかったと思います。ぱっとしないというか、スターウォーズらしくないというか。でも繰り返し聞いているうちに耳に残って気に入ってしまうという不思議な曲です。
音楽に疎い私は未だにこの曲が何拍子なのかよくわからず、え?途中で拍が変わってる?などと思いながら聴いているのが常なのですが、ついに指揮者の動きを見ることが出来ました。へぇ~、と。結局、拍に関しては実はよくわからなかったのですが堪能しました。

アンコールはダースベイダーの死、うわっ、マニアックなチョイス。映画公開時にリリースされたサントラに入ってない曲で(【2015/11/05追記】わ〜、すいません、すいません。今チェックしたらサントラに入っていたようです。おかしいな、何と間違えたのかな。)、神尾氏も日本での演奏は初ではないかと言ってました。そかし、アンコールは勿論ここでは終わらず最後に王座の間からエンド・タイトルで終了。そりゃね、ダースベイダーの死でコンサート終わるわけにはいかないし、王座の間のあのブラスの響きをまだ聴いてないよなと会場の人の大半は思ってたでしょうから期待通りの終わり方でした。

実は正直、今度のスターウォーズに関しては以前の三部作ほど、いえ、全く気が乗っていなかったのですが少し前に公開された予告編と今回のコンサート体験で前向きな気持ちを得ることが出来ました。
予告編もお馴染みのキャラクターが出てたのもありますが、ジョン・ウィリアムズの曲を聴いたのも大きいです。音楽の力は偉大。

9/17/2015

マジックを英語で演技するに際して考えるあれこれ 2

前述の通り、日本国内では海外のお客様相手でも日本語の演技で構わないとの主張を自分でも実践してました。無理して英語で演技をして次のセリフで秘密の動作をしようと思っているときに、「え?」と聞き返されて何かのタイミングを失ったり、セリフを何度も言い直すうちに間が延び、集中力が削がれ、効果が減じてしまうリスクがあるなら、いつもの言葉での演技の方が総合点は高くなると思うわけです。とは言っても非日本語ネイティブの人に向かって演技を日本語でやり通すのはそれはそれで練習と気力が必要です。つい、変に間を取ってしまったりしていつもの演技と変わってしまいがちなのは経験ある方もいらっしゃるでしょう。

さて、3~4年くらい前に海外に遊びに行ったときにタクシーのドライバーの方やバーでバーテンダーの方と「もう少し話せると良いなぁ」と思い始め、それには英語を使う場が必要・・・そうだ、マジックの仕事場でたまに英語圏からのお客さんが来るじゃないか、と。ですから英語での演技の始まりはとても邪な気持ちでして、マジックの場を英語の練習の場としてしまおうと考えました。
ところで、マジックを英語で演じるというのは英「会話」の練習の手前段階としてかなり有効だと感じます。普通はそういう場がなく知識を入れたらあとは会話の実践の場に出るしかないのでしょうが、マジックの演技は事前に言うことを準備出来ますし、返ってくる反応もある程度予測出来ます。そして自分の発している言葉が通じてるかどうかもチェック出来ます。また、相手が話を聞くスタンスでいてくれることもメリットです。自分への興味と相手が話を聞いてくれようとする意志は相関があると思います。(例えマジックの力を借りようとも)自分が相手にとって興味深い存在であれば多少言葉が拙くても話を聞こうとしてくれます。これ、自分の発信する内容がいつまで経っても「日本に行ったことありますか?」「寿司は好きですか?」で、しかも発する英語が崩れていては、それは相手も疲れるしその場から離れたくもなります。

そうは言っても、最初は話す事に意識を持って行かれて日本語の時より手に意識は行ってませんでした。リソースメータは振り切ってましたね。発音も例えばplaying cardsがplaying carsになってたり(どう違うの?って興味ある方はこちらの動画で)、six of heartsがsix of hurtsになってたりとか、さらには完全なカタカナ発音になってたりとか、まぁ、色々と超えるべきハードルはあったと思います。(発音だけは自力では手に負えなくて人の所に押しかけたのが一年ちょっと前。このあたりの話はすでに一度書いています。ん? どこに書いたっけ?)

但し発音は、今改めて思うのは抑えるところだけ抑えておけばあまりシビアに追求しなくても伝わりますね。勿論、これもバランスの問題で発音の精度が下がるなら、その分、発する文は文法ルールから大きく破綻してないとか、リズムやアクセントがそこそこ適切である必要はあり、発音の精度が高ければ単語だけでも通じやすくなります。でも発音をある程度やっておくと、話すのが楽になるって面はあります。そしてその分、他に意識を向けることが出来るのはメリットです。

そして最終的にはどうしたら英語を話せるようになるかというのは実は私にとってまだまだ謎です。五年前はまだまだまずは頭の中で英作文をし、その脳内メモ帳に書いた英文を声を出して読むという感じでした。ようやく、日本語からの英作文をせずに話し始められるようになったかなって程度で、まだまだ言葉につまることもしばしば。ちゃんと話せている人がどうやってそこに至ったのかは興味ある話題でもあります。自分はこうやって克服したよって方法がある方は是非お聞かせ下さい。

・・・と終わりにしようと思ったところで1つ思い出しました。マジック的な視点の話を1つ。演技が始まってしまえば言葉なんてどうにかなってしまうと思いますが、演技を始める前、例えばテーブルホップなどでテーブルに入るときの「よろしかったらマジックご覧になりますか?」のような一言。これは案外盲点です。案外気が回らない。で、その場になってまごつきがち。でもお客様の空間に割って入るわけですし、ここであたふたするとマジックへの興味も半減してしまいますからここで発する言葉は出たとこ勝負でなくて先に考えておくと良いと思います。