11/26/2015

バック・トゥ・ザ・フューチャー・イン・コンサート

東京国際フォーラムで開催されたバック・トゥ・ザ・フューチャー・イン・コンサート(Back to the Future in Cancert)に行ってきました。公開30周年記念のイベントでして、BGMをオーケストラの生演奏で映画にシンクロさせて上映するスタイルです。


最初にこのようなスタイルを知ったのはE.T.の20周年ワールドプレミアがあったときで、このときにはあのJohn Williams自らが指揮をしています。そしてこのときの音声はその後リリースされたDVDの付録音声として収録されました。
いずれ機会があったらこのスタイルの上映を体験してみたいと思っていたのがやっと今回叶ったというわけです。私、スター・ウォーズは人に勧めるのをためらう部分も大きいのですが、バック・トゥ・ザ・フューチャーは安心して誰にでも勧められる映画です。久しぶりに観ましたが伏線の巧みさ、それが後の出来事と繋がったときの気持ちよさ、画面の隅にたまに表れる初見で気付く人はほとんどいないのではないか?と思われる遊びとこだわり。そして何よりストーリーも音楽も良く出来ています。
今回の上映では音楽のパートが若干増えていまして、オリジナルでは音楽がなかった箇所にも音楽が振り分けられています。映画作品として考えればここにこんな曲はいらないのでは?と感じる人もいると思いますが、今回のこれは上映イベントであると同時にコンサートイベントでもあるのでこれで良いと思います。
すでに何度も映画を観ているのでどこで曲が入って、どのタイミングで曲のクライマックスが来てというのを案外覚えてしまっているのですが、ちゃんとぴったり一致するのが心地よいです。あまりに記憶との違和感がなさ過ぎてうっかり生演奏であることを忘れてしまうことがあるほど。これ、演奏する側にとってはかなり負荷の高い演奏なのではないかと思います。少しのずれも許されませんから。
今後はこのような映画の楽しみ方も増えるのかもしれません。来年にはレイダースとE.T.の上映イベントがあるそうです。

11/04/2015

スターウォーズ・フィルム・スペクタキュラー

JWFCフィルムハーモニック管弦楽団によるスターウォーズ・フィルム・スペクタキューラーを聴きに行ってきました。全6作からの音楽の演奏です。
MCを務めた神尾保行氏によるとスターウォーズの音楽を演奏するのは楽器構成が大変で今回の音楽アドバイサー戸田信子氏がロンドンフィルの知り合いに、今度日本でスター・ウォーズの音楽をフル構成(といってもDuel of Fatesのコーラスはなし)で演奏すると伝えたら「日本人はクレイジーだ」と返ってきたとか。
以前にStar Wars in Concertを観ましたがあのときは映像に合わせて音楽を演奏するという趣旨でしたので目はスクリーンに向いていました。なので、楽器の演奏や指揮に目を向けてこの音楽を生で聴くのは今回が初めて。



20世紀フォックスのファンファーレからメイン・タイトルに入るのですがこのメインタイトルの出だしはフォックスのファンファーレから上手く繋がるよう音が作られているので、次のディズニー配給のスター・ウォーズではどうなるんでしょうね?

さて、ジェダイの帰還からジャバ・ザ・ハットという曲を演奏したのですが曲中にチューバのソロがあります。あれね、凄いですよ。延々と。CDで聴いてるときは曲の一部として何となく聴いてましたが実際見ると大変そうだな、と。そばに医師と看護師が控えてていいレベル。

そして、休憩を挟んで新三部作に入ります。ここで指揮の山下伸介氏やコンサート・マスターの金子昌憲氏等がジェダイの格好で登場。そういえば休憩中にステージ上で楽器の移動する人達がトルーパーのかぶり物してずっと作業してたんですが、あれ、視野狭くてひやひやしました。
で、神尾氏が曲の解説でジャージャーの話をするときにさらっと「例の」ジャージャーの・・・と言ったのが印象的。あぁ、ここでもこういう扱いなのね。
運命の闘いはコーラスなしでの演奏でしたが、もうこれは名曲です。当時、この曲が紹介されたされ方も良かったと、というか得してる思います。まだインターネットで情報が容易には得られなかった時代、スターウォーズの新作が作られるという話にファンは少しでも情報を得ようとネットを隅々まで探し、たった一枚の写真からどんな世界が繰り広げられるのか想像をふくらませ・・・、そんなときに満を持して公開されたのが運命の闘いを使ったミュージックビデオで、メイキングの様子や映画のシーンの断片に興奮したものです。
今だったら情報を探そうものなら、うっかりかなり正確なネタバレを見てしまうリスクの方が高いですから、期待や渇望がギリギリの所で一線を踏み越えないでいられるよき時代でした。

ちなみに、エピソード2からはアクロス・ザ・スターの一曲のみ。あ、やっぱりこの映画の扱いは曲でもこんな感じか。この曲は綺麗な曲なのに逆に映画のせいで損しているのではないかと。エピソード2にはラブストーリーの要素も入ると聞いて「おいおい」と思ったものですが不安はそれを上回る形で見事に的中。曲と映像がリンクしてしまっているので、曲を聴く度にあんあシーンやこんなシーンを思い出してしまいいたたまれなくなることがあります。あ、映画での最後のヨーダの活躍は良かったですよ。やっぱり強かったんだ、と。いえ、疑ってませんでしたけどね。

エピソード3からはBattle of the Heroesが聴けて良かったです。今作のミュージックビデオがこの曲でしたが確か当初はファンの間での評価は芳しくなかったと思います。ぱっとしないというか、スターウォーズらしくないというか。でも繰り返し聞いているうちに耳に残って気に入ってしまうという不思議な曲です。
音楽に疎い私は未だにこの曲が何拍子なのかよくわからず、え?途中で拍が変わってる?などと思いながら聴いているのが常なのですが、ついに指揮者の動きを見ることが出来ました。へぇ~、と。結局、拍に関しては実はよくわからなかったのですが堪能しました。

アンコールはダースベイダーの死、うわっ、マニアックなチョイス。映画公開時にリリースされたサントラに入ってない曲で(【2015/11/05追記】わ〜、すいません、すいません。今チェックしたらサントラに入っていたようです。おかしいな、何と間違えたのかな。)、神尾氏も日本での演奏は初ではないかと言ってました。そかし、アンコールは勿論ここでは終わらず最後に王座の間からエンド・タイトルで終了。そりゃね、ダースベイダーの死でコンサート終わるわけにはいかないし、王座の間のあのブラスの響きをまだ聴いてないよなと会場の人の大半は思ってたでしょうから期待通りの終わり方でした。

実は正直、今度のスターウォーズに関しては以前の三部作ほど、いえ、全く気が乗っていなかったのですが少し前に公開された予告編と今回のコンサート体験で前向きな気持ちを得ることが出来ました。
予告編もお馴染みのキャラクターが出てたのもありますが、ジョン・ウィリアムズの曲を聴いたのも大きいです。音楽の力は偉大。