3/12/2016

今年のe-Taxは難易度高め

まず改めて考えて驚くのがe-Taxのためのコンピュータの必要環境、つまりOS、使用ブラウザのバージョン、関連ソフトウェアのバージョンの条件の制約が私が年間で行うコンピュータ作業の中で最も厳しいという事実。動画の編集もBlu-rayやDVDのオーサリングも写真のレタッチもウェブサイトの制作も、そうそう毎年毎年最新のバージョンを使わないと行けないわけでないですし、むしろ使い慣れて安定した環境を使い続けたい場合もあります。が、e-Taxはそんなぬるいことを許してくれません。

また、今回大きな変化が本人確認のためにマイナンバーカードが使えること。去年までは住基カードを使っていましたが去年末で期限が切れるので更新(有料)するか、マイナンバーカードを作るかをまず決める必要がありました。今後を考えればマイナンバーカードにするのが良いだろうと思い、確定申告に間に合うように割と早い時期にオンラインで申請しました。

が、確定申告の受付がスタートしても全くカードが届きません。例年なら初日にさっさと終わらせているのに一週間待っても二週間待っても届かない。間に合わないなら今回は書類をプリントアウトして提出か、でも提出した数日後にカードが届いたらちょっと悔しいし、でも待ちすぎて立場を同じくする人がギリギリに殺到して混むのも容易に予想出来るし、などと考えて取り敢えず電話してみることにしました。

予想していたことですが、電話口の人も私にカードが届くおおよその時期もわからないとのこと。わかったのは私の申請がちゃんと受理されていることのみでした。ここで私がどれだけカードの到着を待ちわびているかとか、そもそもe-Taxがマイナンバーカードで行えるというのがウリの1つだったのに、まだこの時期に届かないどころか間に合わないかもしれないのはおかしいのではないかという不満を語ったところで、電話の向こうの人に出来る人は何もないし、きっと色々な人から同じ事を聞かされているし、そもそもこの人の責任ではないしきっとむしろこの人もある意味被害者だし、ということでもう数日待つことに。

そして花粉症と確定申告の期間終了の足音が同時に聞こえ始めてきた3月7日にようやくポストに封書が入っているのを発見。開けて見ると入っているのはカードでなくて「ふふ、カードだと思ったでしょ? でも違うよ♪ 本人確認書類とか同封の紙とか持って交換窓口に取りに来てね。17時までだから昼間働いている人は工夫してね!(意訳)」という手紙など紙書類でした。で、善は急げ、翌日早速窓口に行くと予想もしないトラップが。
なんとシステムがダウンしていて発行出来ない。そして復旧がいつになるかは明言出来ないとのことでして、郵送か再訪かのどちらかを選んで欲しいと言われました。でも郵送だと一週間以上先になるかもしれずそうするとそもそもの目的であるe-Taxに使えません。再訪を選びましたが来る際には事前にシステムの状況を電話で確認して欲しいと電話番号を渡されました。区はFacebookやTwitterのアカウントを持っていますがそこでチェックすることは出来ないようです。



まさか一日ダウンしっぱなしと言うこともないだろうと三時間後に電話をすると復旧してるとのこと。システムがお昼寝する前に急いで行ってきました。そしてようやくゲット。しかし、これが今回の山場と思ったら全くそんなことはなく、あ、そうか、クライアントソフトを最新版にしないといけないのか、と。まぁ、でもここは、今年はマイナンバーカードも加わったし想定内。言われた党利に最新版にしてから、サイトですでに作ってあったデータを読み込み、送信しようとするもののChrome上で送信用のボタンが現れず悩むこと数秒。何となく去年もChromeではだめでそのためにFirefoxをインストールしたことを思い出し、Firefoxでデータを再度読み込み送信ページへ・・・、今度はJavaが動き始めたと思ったらJavaのバージョンが古くて今度はJavaの最新版をインストール。

ブラウザを再起動して再度トライ。送信ボタンを押すと・・・エラーコードHUBH139E、「本人の電子証明書が登録されている電子証明書と異なるため、再度、電子証明書を確認のうえ送信してください」とのこと。あ、そうでした。使用カードを変更したので電子証明書を登録し直さないとけない。手続きを終了して再度、送信にトライ・・・今度はエラーコードAF0020-1011と表示。あ〜、今度は何だよと思いながらGoogle検索してみると今回からクライアントソフトで「Java実行環境への登録」をしてやらないといけないとのこと。はいはい、やってませんでしたよ。

で、登録もして今度こそ・・・エラーコードAF0020-1011再び。完全な手詰まり状態になりかけたものの、「マイナンバーカードをリーダーから外して」コンピューターの再起動をしてみる。そして再トライ・・・やっと送信されました。

毎年思うんですけど、私、割とコンピューターのトラブルは自力で解決出来る方だと思うんです。同種のトラブルをネットで検索するだけでなく、今までの経験から原因を推測する勘もそれなりに養われていると思ってます。しかし、e-Taxは毎年難易度が高い。年一回しかやらないので経験値が積まれづらいのもあると思いますが、これ、決して宣伝されているほどオンラインでお手軽申告ってわけにはいきません。どちらかというと、e-Taxを自力で突破出来た人はコンピュータトラブルに対してそれなりのスキルを持っていると考えて良いのではないかと思います。履歴書にコンピュータスキルとしてWordが使えるとかExcelが使えるとかと併記してe-Taxのオンライン申請を自力で出来るって書いたら高評価になるんじゃないでしょうか。

それと今回に関して言えばマイナンバーカード発行に関する不備。私が受け取ったのが確定申告期間終了一週間前ですからそれを考えると間に合わない人もそうとういると思われます。また、私は昼間受け取りに行けましたが、私のように折角行けてもシステムダウンで受け取れず次に行けるのは翌週の同じ曜日同じ時間などという方の場合、やはり間に合わないことになってしまいます。不測の事態(で片付けるのもどうかと思いますが)で発行処理が遅れてしまうのはまだ仕方ないとしても、e-Taxで使えることもウリの1つとしていたのですから確定申告の期間を延長するとかそんな措置はあって然るべきかと思います。